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薬剤師国家試験の変更

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 「薬剤師国家試験出題制度検討会」が2008年6月30日、薬学教育6年制に対応した新しい国家試験制度の報告書をまとめました。まだ、薬剤師国家試験が正式に改定されたわけではありませんが、この内容で国家試験が変更になることは間違いないと思われます。

 新たな出題基準では、現行の出題基準の体系を参考に、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」「実務実習モデル・コアカリキュラム」の項目・ユニットの全てを含め、「大項目」「中項目」「小項目」および「小項目の例示」に整理することが適当としています。

 出題区分については、新たな薬剤師国試では、科目別に試験を行うのではなく、医療人として最低限必要な資質を確認する問題と、直面する一般的課題を解釈・解決する資質を確認する問題に分けることが適当と判断されました。

 このため、現在の試験科目である「基礎薬学」「医療薬学」「衛生薬学」「薬事関係法規及び薬事関係制度」の四つの出題科目を再構成し直し、基礎知識を問う「必須問題」と「一般問題」に大別しました。また「一般問題」については、薬剤師に必要な知識を中心に薬学の理論に関する資質を確認する「薬学実践問題」、医療の実務で直面する問題を解決するために必要な基礎力や実践力を確認する「薬学理論問題」で構成することとしています。

 出題数については、教育年限の延長に伴う薬剤師に対する社会的要請の向上や、薬学教育の充実などの状勢を踏まえて、現行240問を大幅に増やし、345問と増やされています。うち出題数は、「必須問題」(90問)、「一般問題・薬学理論問題」(105問)、「同・薬学実践問題」(150問)としています。

 「必須問題」では、現行制度の科目のうち、医療薬学関連の領域から従来の2分の1程度の問題数(60問)を確保する。他の科目からは4分の1程度(各科目10問、3科目の合計30問)確保するとしています。

 「一般問題・薬学理論問題」については、実務に関する領域以外で構成する。医療薬学に関連する部分から45問を確保し、他の3科目については各科目20問の3科目合計で60問を確保するとしています。

 「一般問題・薬学実践問題」は、実務に関する領域から30問を確保すると共に、実務に即した医療薬学系の組み合わせ問題として60問、さらに医療薬学関連の領域以外の3科目と実務に関する領域とを組み合わせた複合問題として60問を確保するとしています。

 合格基準については、各領域で一定水準以上の能力を求めるため、全ての問題への配点の65%を基本とすると共に、各出題区分ごとの水準も設け、35%以上とすることになりました。ただ、必須問題については、最低限の知識と技能を確認する問題であることから、総合成績より高い70%を合否水準にすることに加え、構成する領域ごとの得点が全て50%以上とすることが適当としています。

 今回の国家試験の内容の変更は、かなり大幅な変更になるので、また、過去問の蓄積もなくなってしまうので、6年生大学の薬学生にとっては悩みの種が増えたことになります。

薬剤師国家試験科目

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 薬剤師国家試験は薬剤師試験委員により作成された問題が出題され、毎年3月下旬の土日の2日間の日程で行われます。1日目の午前に基礎医学、午後に衛星薬学と薬事法規・制度、2日目の午前に医療薬学Ⅰ、午後に医療薬学Ⅱについて出題されます。試験時間は、両日の午前、午後ともに150分で、試験方式はマークシート方式です。国家試験の問題数は全部で240問になっています。

 国家試験科目のうち、「基礎薬学」とは主に物質の構造と性質、天然医療資源、生体の構造と機能について、60問出題されます。

 「医療薬学」とは主に医療薬学総論、疾病(しっぺい)と病態(びょうたい)、医薬品の有効・安全性、薬剤の調整と医薬品の管理について、120問出題されます。

 「衛生薬学」とは主に保健衛生、栄養素と食品の化学、人と環境について、40問出題されます。

 「薬事関係法規・制度」とは主に総論、制度、法律、薬事関係法規について、20問出題されます。

 近年の薬剤師の国家試験の問題のレベルは難解傾向にあり、また、必ずしも各分野の範囲内から出題されるわけではなく、複合的な問題が出題されることもあります。

 国家試験の合格ラインは毎年変わりますが、概ねの基準でいえば、問題の難易を補正し、計算して得た総得点312点 (65%)に対応する実際の総得点以上の得点の者で、各科目全てが35%以上の得点の者が合格になるという足切り制度があります。

 これまでの薬剤師の国家試験の合格率はおよそ70%~80%の間を推移しており、合格率の高い試験といえますが、このことと「合格するのは簡単」というのは全く異なります。その理由は、特に、私立大学においては、薬剤師の国家試験の合格率が大学の運命を左右しかねないため、合格できる生徒しか卒業させていないからで、不合格になりそうな生徒は留年などの厳しい措置が取られているからです。こうしたことから、一般論で言うと、私立大学の合格率は高く、国公立大学の合格率は低い傾向にあります。薬剤師の国家試験は、難易度の高い国家試験の一つといえます。

薬剤師国家試験受験資格

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 薬剤師になるためには、大学の薬学部を卒業するだけでは資格を得ることはできず、国が実施する薬剤師国家試験に合格する必要があります。大学の卒業時(卒業見込みを含む)には、この国家試験の受験資格が与えられます。

 薬剤師国家試験は、薬剤師として必要な知識及び技能の確認を目的とするものであり、年1回行われています。1987年秋の第71回までは年2回行われていましたが、1988年の第72回から現行の年1回方式に改められました。この薬剤師国家試験の問題は、厚生労働省医薬食品局の監修の下に、薬剤師試験委員が作成しています。

 薬剤師国家試験に合格した者には、厚生労働大臣から合格証書の交付を受け(薬剤師法施行令第11条)、薬剤師法第7条の規定により申請を行い、薬剤師名簿に登録することによって薬剤師の免許を厚生労働大臣より与えられます。

 薬剤師国家試験の受験資格は、次のとおりです。

1 学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)において、薬学の正規の課程を修めて卒業した者(注:薬科学とは異なります)
 薬学の正規の課程は、2005年以前に入学した者は4年制、2006年以降に入学した者は6年制です。

2 学校教育法に基づく大学(短期大学を除く)において、薬科学の正規の課程を修めて卒業した者で、以下の条件を満たした者

 これは平成29年度までの新4年制課程入学者への経過措置であり、次に掲げる全ての条件を入学後12年以内に満たす必要があります。

・大学院薬科学研究科修士又は博士課程を修了すること
・医療薬学に係わる科目の単位その他6年制との差分となる講義・実習単位の取得(薬局病院実務実習には専念義務有)
・厚生労働大臣の個別認定を受けること

3 外国の薬学校を卒業し、又は外国の薬剤師免許を受けた者で、厚生労働大臣が1.に掲げる者と同等以上の学力及び技能を有すると認定した者

 しかし、このうち2の受験資格については、4年制大学は6年制大学に比べると、薬剤師になるには、さらに大学院の入学試験を突破する必要もあり、最低でも7年間かかることからも、薬剤師国家試験を受験するには現実的ではありません。6年制大学においては、薬剤師国家試験を受験するための薬学教育が6年間で満たされます。

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